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たしかに正しいけど、その通りだけど。

ブログじゃないという体でまとまった文章を置いておきたい場所

初めてはこれ

 白石晃士監督作品に通底する世界観のお話を整理しましょう。

 とはいっても、すべてがそうというわけではないので次に掲げる作品ということにします。

ノロイ

●オカルト

●コワすぎ!シリーズ

●カルト

 では適当に始めます。まずはキーワードを浚ってみましょう。

 

1 異世界(=異界=宇宙)

 この世界ではないどこか。これですよね。白石ワールドと言ったらこれですよ。

 『ノロイ』において堀さんの言うところの“宇宙”であり、『オカルト』のラストシーンの“アレ”であり、『コワすぎ!シリーズ』で滝御砂子や松井江見に寄り添うものの棲まう場所であり、「せんせい」の憧れた場所であり、うねうねしたものに飛び込むと行けるあの場所であり、『カルト』の信仰されていた神の坐す世界です。

 異世界には「禍具魂」や「蛭子」、「古の神」などがいて、常にこちら側の世界へと侵攻を目論んでいます。正確には我々人類から見ると脅かされているように見えるだけなのかもしれませんね。(異世界の神々がこちら側の世界へと積極的に乗り込んで来ようという意思があるのかどうかわからない。)

 

2 神子

 独自解釈です。

 『ノロイ』の堀さんやMarika、加奈ちゃん、『オカルト』の江野君、『コワすぎ!シリーズ』の滝御砂子や夕子さん(これはもしかしたら神かも)、『カルト』の入来茉里や美保(狙われた娘)みたいな霊的な感受性が高い存在、言わばあちらの世界に近しい存在で、その体質ゆえに異界の神々に目をつけられた者のことです。

 女性が多く、男性にもいますが、男性の方が取り込まれ耐性のようなものが弱い気がします。

 異世界のものらはこちら側の世界との接点に近しい神子を介してこちら側に顕現します。『ノロイ』の石井潤子や、滝御砂子のように能動的に異世界へと干渉をおこなう能力のある人である場合もあります。

 ちなみに、「せんせい」は自身に霊的親和性がなくとも特殊な構造の建築物を作成することで異世界にタッチした、稀有な存在ですね。

 人、場所、以外にも異世界との接点は存在して、例えば『コワすぎ!シリーズ』は「都市伝説」自体がそういった異世界からこちら側に来るための扉となったり、異世界絡みの影響が元となって「都市伝説」が生まれているのではないかという着想によって成立しているようです。

 

3 うねうねしたもの

 白石監督の言によれば「生命の躍動を感じる動きが生理的嫌悪を催す」的なものらしくて、要するに得体の知れない気持ち悪いものの表現として存在しているようです。異世界の象徴ですね。

 『ノロイ』における霊体ミミズ、『オカルト』の蛭子、『コワすぎ!シリーズ』の髪の毛だったり花子さんの胴体だったりお岩の体だったり、『カルト』の岩佐真悠子の背中から出てきたものだったり螺旋状の紋様だったり、いろいろです。

 今整理している世界観は要するにクトゥルー的な世界観であるというのはよく言われることですが、その表現でもやはり神々の姿は左右非対称でうねうねとした触手を生やしていることが多いようです。

 

 

 まとめてみましょう。

 異世界にいる古の神々は神子などを通して常にこちら側の世界にうねうねと侵攻してきているのだ。

 

 かの人のお言葉を借りればこれは戦争ですよ戦争。勝ち続けていこう。