ゴミ屑ホラー観ます……
ゴミ屑ホラーって楽しいですよね。
A級といいますか、予算が潤沢で十分にお金をかけ、ちゃんとしようという雰囲気を感じる作品、そして実際にちゃんとしている作品……以外のホラーのことをゴミ屑ホラーと呼びますので、かなり広い範囲をゴミ屑と称します。これはB級ホラーよりも広い範囲を指します。
冷静に見ると、C級もZ級もA-級*1も含まれ、要するに大抵のホラーはそこに入ってしまうわけですが……まあホラーは得てして一般的なヒューマンドラマだとかアクションだとかと比べるとどうしても扱いが低い、物好き奇特な輩しか興味がないジャンルだと認識されているのは事実でしょうから、畢竟、一般的にいうところの有名作品・名作というようなものは少ないというわけですね。そしてそれ以外を指してゴミ屑ホラーって言っているのは、ジャンルを愛しているからあえてそうやって貶めるような言い方をしているというやつです。アイカツおじさんみたいな。
まあでも本当にゴミ屑みたいなやつも多いのはそのとおりですね……。
ぱっと見、そんな評価を受けそうなホラーのジャンルにフェイクドキュメンタリーというものがあります。そういうものも総じて面白く観られるわけなんですが、それには慣れと、技術が必要になるんだと思います。そしてその技術というのは、プロレスを楽しむためのそれと同じものなのだと考えています。
オカルト研究家の山口敏太郎さんもよく、テレビ番組などでエンターテインメントとして扱われるオカルティックな話題はプロレスだと仰っていますが、私もかねてよりそう考えていたので間違ってなかったんですよね(泣く)という感じがしました。
具体的にいえば、ヤラセだとかそういうことをわかった上で、起こることを楽しむという気持ちです。どこかにも書きましたね。
そういった場合でもリアリティというのはとても重要です。厳格なルールに則った上で、その作品内でのリアリティがその作品なりに実現できている必要はあると思います。
……といいますか、説明するまでもなく、大抵の人は普通にフィクションを、もとい“作品”を嗜好する際に多かれ少なかれやっていることなんですよね。だからフィクションをフィクションとわかった上でリアリティを感じることについては別に引っかかることはないんだと思います。
だって、世にあるほとんどの作品はフィクションであって、フィクションであるからには完全に現実世界と同じ法則が適用されるとも限らず、不思議なことは起こるし、ドラマティックな展開となっていくのです。奇なりと認識されなきゃ慣用句は生まれませんね。
じゃあ何が特殊なのかというと……やっぱりああいう作品に触れた経験の少ない人にとってはラインを越えてくるんだと思います。
フェイクドキュメンタリーならドキュメンタリーというノンフィクションっぽさと相反するフェイク臭が、プロレスならスポーツという正々堂々と全力*2で競うものの体をなしながらそれに相反する台本があるというその事実が、どちらを信じていいのか混乱させるのだということですね。でも信じるべきであるのはエンタメであるという一点のみなんですよね……。どこかで頭を殴りつけられるようなショッキングな楽しさを感じないと体得できないのかもしれません。私もあるとき急にできるようになった気がします。ノロイとかで。
うーん難しいですね。普通に考えるとエンタメなんだからなんでもいいんですよ。でもリアリティは重要なんですよ。ふざけちゃダメ。杜撰なのはゴミオブゴミ。
作品内リアリティは重要だけど、作品自体はリアルである必要はないんですよ。言葉にすると難しい。
でもおそらく、通常リアリティだと思っているものがある作品内に限定されたものであることを理解しつつ、表現されたものがラインからはみ出さないように、リアリティの範囲をきちんと見極める――作品内の厳密に敷かれたルールを把握する――ことで、作品内表現がラインを越えないように調整する、というのが重要なのでしょう。
あ、全然よくわからない文章だなあ。
片手間に書いてはいけない(戒め)