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たしかに正しいけど、その通りだけど。

ブログじゃないという体でまとまった文章を置いておきたい場所

飽きずにコーヒーを淹れるよ

 今日は気が向いたので最近のおままごと事情をメモしておこうと思います。

 前にも似たような記事を書きましたけど、またちょっと変わってきたのでメモをし直そうという気持ちです。

 

1 器具類のメモ

 用意したのは次の道具たち+α。主に左の方から紹介していくよ。

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・キャニスター*1
 豆を容れるよ。密封できるようになっている容器だよ。
 前はガラスのなんとかジャーみたいなのを使っていたけど落として割っちゃったから割れないステンレス製のものにしたんだ。

・メジャースプーン*2
 豆を10gぐらい量れるようになっている計量スプーンだよ。
 ドリッパーの種類によって適切な豆の量が違うみたいだけど、私は専ら豆を掬うのに使っているからいつも同じくらいの量を掬う程度にしか考えていないんだ。粉を掬うなら割とちゃんと量れると思うよ。

・ドリッパー*3
 同じ紙濾過式のものでも形がいくつかあるみたいだけど、私は湯が落ちるのが速いから円錐形で真ん中に大きな穴がひとつ開いているハリオ式とかいうものを使っているよ。ちなみに写真のものは一番小さい1~2杯用のものだよ。
 プラスチック素材のものもある*4けど、洗った後の水切りを窓際でやっているから紫外線の影響*5が気になって、耐熱ガラス素材のものを最近は使っているんだ。

・ペーパーフィルター*6
 もちろんドリッパーに合ったものを使うよ。
 でも私は間違えて大きい方のドリッパー用のペーパーをたくさん買っちゃったから、いつも鋏で短く切っているんだ……注湯は低い位置から穏やかに始めたいからね。

・サーバー*7
 ドリッパーの下に置いて抽出されたコーヒーを受ける容器だよ。
 コーヒー1杯の量が脇にある目盛でよくわかるから便利だよ。
 自分しか飲まないのに6杯も7杯も容れられるサーバー*8を買うのは場所も取るし、液面が広くてすぐ香りが飛ぶし、洗う時にも悲しくなったりするのでやめておいた方がいいと思うな。しかもそういうのに限って1杯目の目盛がなかったr

・プレス器具*9
 今回はこれでフレンチプレスとかいう抽出方法も使ってみるよ。
 写真のものは300mL用になっていて、コーヒーは1杯おおよそ150mLなので、これで淹れるときは毎回約2杯分になるんだ。
 一般的なマグカップが350mLとか容れられるから、ちょうどいいと言えばちょうどいいかな。

・コントロールストッカー*10
 豆を挽いた際に出てしまう細かい粉(微粉)を取り除くために用いる、篩と缶がセットになったものだよ。
 普通の製菓用の粉篩を使ってもいいけど、目の異なる篩が付いているものがあるというのでつい買ってしまったんだ。 
 これを使うのと使わないのとではいろいろな面で大違い。例えば次に挙げるようなことがあるよ。
 <ドリップ>
 微粉が存在していることでフィルターの目を潰して後半お湯が落ちにくくなっちゃうといったことが生じるけれど、微粉をどれだけ取り除くかでそのコントロールができます。
 <新鮮でない豆への悪あがき>
 味音痴な私が思うところなので一般的にそうなのかはわかりませんが……新鮮でない豆を淹れたときの美味しくなさは空気に触れると増すようです。それを便宜上酸化と表現するならば、微粉は容積当たりの表面積が大きいので短時間でより酸化しやすいのではないかということが想像されます。即ち古い豆の不味さは微粉を除去すれば軽減されるのではないか、というお話です。
 <単純に味への影響>
 私の好みですが、すっきりとした味のコーヒーが好きです。微粉を除去するようになる前はどうも自分で淹れたコーヒーは濃いような気がしていました。規定量の豆を標準的な湯量・時間・温度で抽出してもどうも濃い。一般に売っているコーヒーとは随分違う。もっと言うとカップの縁に挽き豆入りのフィルターをセットして湯を注ぐタイプのインスタントコーヒーと比べても味の印象が違う。
 どういうことかと思っていたのですが、ハンドミルで挽かれた豆の粒度が結構ばらばらになっていたというのがその答えであったようです。

・ハンドミル*11*12
 2種類あるのは単純にいちいち粒度の調整をするのが面倒だからだよ。
 ちなみにペーパードリップでは中くらい、フレンチプレスではそれより少し粗いくらいの粒度に挽くよ。
 一応それぞれのミルの使い勝手とかも書いておくと、左のミルは構造が単純で掃除がしやすく、右のものと比べて短時間で挽くことができるよ。ただし上部が開放されているのでたまに豆の破片が飛び散るんだ。右のミルはその逆という感じだよ。掃除がしづらくて挽くのにちょっと時間がかかるけど豆は飛び散らない。さらに豆の入り口が狭いのでちょっと入れるのにコツが要るということもあるね。というわけでお勧めは左のものかな。安いしね。
 電動グラインダーの高いものを使えたらいいのかもしれないけど残念ながら持っていないよ。

・ドリップポット*13
 そのように名の付く物で、使い慣れるということが大事だと思うよ。なんでもいいとも言うね。

・キッチンスケール
 当然、物はなんでもいいんだけど、豆の重さは量らないといけない場面が出てくるよ。最小目盛は100g未満で0.1gのものがいい気もするけど、うちにあったものが0.5gのものだったのでそれを使っているよ。

・ブラシ
 写真のものは実験器具用のブラシだけど、ある程度細くて先端がブラシ状になっているものであればなんでもいいと思うよ。でも使用後に清掃等のメンテナンスは絶対にしないとダメだよ。
 ちなみに水洗いしたらミルの臼部分が一瞬で錆をふいたのでミルについては注意が必要なんだ。

・エアーダスター
 ブラシで大まかに払ってから、これで仕上げをするよ。思ったより粉が飛び散るから注意しなくちゃいけないよ。

・料理用温度計(撮り忘れ)
 デジタルのやつがいいよ。ポットの中に挿して湯温を見るからなるべく検温部分が長い方が指先を火傷しなくていいと思うな。

キッチンタイマー(撮り忘れ)
 抽出時間を計るのに、できればあった方がいいよ。慣れてきたらなくても大丈夫だよ。

 

2 事前準備

 今回の対象豆はこの子。

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 KALDIのスプリングブレンドだよ。
 前にも書いたかもしれないけど、私がもし美味しいコーヒー豆を選ぶためのポイントを訊かれたらまず第一に豆の新鮮さを挙げるんだけど、季節モノは売れ筋なので回転が速く、新鮮な豆であることが多いのではないかと思っているんだ。

 なんとなくだけど、大きくないお店の高級な豆は回転が遅くて同じお店の売れ筋と比べると焙煎から時間が経っている分、豆の良さより劣化した美味しくなさが勝って残念なことになっているって経験を多くしている気がするんだ。もちろん管理が良いお店だったらそんなことはないだろうから、一番良いのは焙煎からどのくらい経った豆を売っているのか訊くことだと思うよ。ハートの強さが重要だね。

 私はハートが弱いので黙って売れ筋らしき豆を選んでしまうよ。*14

 私は豆をちょっと長めに保存しておく必要があるときは冷凍すると良い教の信者なので、これは冷凍庫から出してすぐのものだよ。

 

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 冷凍していた豆を取り扱う際には、取り出したらすぐにキャニスターに移して密閉し、常温になるまでは開封しないということを心掛けているよ。これは、豆に結露することを軽減する狙いがあるんだ。豆を劣化させる要素として一般的に湿気と酸素ということが言われているからね。

 本当は低温保存の薬品なんかを常温に戻すときみたいに真空デシケーターを使えれば一番いいのかもしれないけど、そんなことはできないから次善の策ということになるよ。

 また、普段から冷凍保存しておいて、そこから淹れる直前に取り出して、常温に戻すことなく挽いて――というようなことも言われているけれど、急な温度変化に晒すと結露するわけだから、粉砕した際に一瞬で湿気ちゃいそうでこわいんだ。

 

3 フレンチプレス式

 挽いた豆をお湯に浸けておいて、一定時間が経ったら濾すだけという一番簡単な方法だよ。
 洗い物も少なくて済むんだけど、経験上、豆の味をごまかせないからある程度良い豆だったり、新鮮な豆だったりを使わないと美味しくは淹れられないんだ。あと、淹れた後時間が経つと結構はっきりと美味しくなくなってしまうよ。
 これらの特徴は、豆の油がカップに多く出る(ペーパードリップと違って油が金属のフィルターを通過する)ことに因ると仮定すれば、コーヒー豆の劣化には豆の油の劣化が大きく影響していると考えることができるね。

 さて、まずは豆の重さを量るよ。300mL抽出するのに16gの豆を使うと良いと言われているよ。

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 この後、微粉を取り除くのでちょっと多めに量ったよ。

 そのままハンドミルで豆を挽くよ。時間にして数十秒もかからず挽き終わる程度かな。
 豆の挽きについてここで少し触れておくと、ミルの調整(臼部分の隙間)を同じ状態にして挽いても豆によって出来上がりの粒度が異なってくるから注意が必要だよ。これは、焙煎した豆の脆さが影響してくるところで、例えば深い焙煎になると、ミルの調整が同じでもかなり細かい仕上がりになるから、新しく買ってきた豆を初めて挽くときには様子を見ながら調整をする必要があるね。

 さて次にコントロールストッカーなるものを使うよ。

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 本当は細中粗のメッシュがあるんだけど、この記事で使うのは細(右)と粗(左)だよ。
 フレンチプレスは一般的に粗めに挽くのが良いと言われているので、ここでは粗い目の篩を使っていくことにしよう。

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 入れたところ。

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 蓋を閉めて30秒くらい振ったところ。

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 量ってみると17gで、必要な16gよりも1g多くなってしまったけど、開封してすぐの豆なので赦してほしいな……この豆をこの調整のミルで挽いてこのメッシュで篩うとこの割合で目減りするから――というようなことを次からちゃんと考えて、最初の豆を量り取るところから加減しないといけないね。

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 プレス器さんだよ。左のパーツのところを見てもらうとわかるように、後ろのパーツが透けて見えるくらいには粗いフィルターなんだ。

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 16g入れたよ。

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 ドリップポットでお湯を沸かしたよ。水蒸気でレンズが曇って上手に撮れなかったね……。
 フレンチプレスでは沸かしたてのお湯がいいというくらいなので、これでもちょっと低いくらい。(レンズが曇るからいっぱい撮り直ししちゃった)

 ちなみに私は電気ポットに90℃保温されたお湯を常備しているので、ドリップポットに注ぐと-10℃くらいで普通のペーパードリップなら十分そのまま使えるくらいの湯温になるよ。つまり今回は参考に湯温を計ったけど、普段はフレンチプレスは加温して沸騰したお湯をすぐ使う、ペーパードリップは電気ポットから注いだものをすぐ使う、という風にすれば良いので温度計はあまり使わないよ。ただし湯温が味に大きな影響を与えることは間違いないから、好みに合わせるなら温度計を使った調整が必要になってくるね。

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 お湯をちょっと注いで30秒蒸らす(放置する)よ。全体で4分くらいでプレスするのが目安らしいよ。

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 30秒経ったら周りの金属パーツが輪になっているところまでお湯を静かに注いでいって、これで2杯分300mLくらい。あとは4分経過するまで待つよ。

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 フィルターを押し下げて注いでいくと、最後こんな風に取り切れなかった細かな粉が沈殿しているのがわかるね。これがなるべく入らないようにコーヒーをカップに注ぐときはプレス器を静かに傾けるよ。

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 はいったよ。

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 液面を光に反射させると、こんな感じで油が濾されずに多く残っていることがよくわかるね。

 

4 ペーパードリップ(ハリオ式)

 まず中くらいの粒度に豆を挽くよ。
 私は大体1杯を淹れるのに20gくらいの豆を使うよ。ちなみに2杯だと30g、3杯だと40gくらいかな。もっと少なくていいという人もいると思うけど、私は豆の消費速度が遅いので新鮮なうちにできるだけ多く使おうとしている感じだよ。大事なのはいつも同じ量で淹れることで味にブレが出ないようにすることだと思うな。

 多めに25g量り取っていた豆は、挽いて微粉を篩ったら23gになったよ。一番細かい篩では思ったより目減りしなかったようだね。フレンチプレスの場合は規定量を守らないとフィルターを押しこみ切れなくなっちゃうけど、ペーパードリップはそんなことはないのでそのまま使うよ。

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 これを

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 こう(全体が湿る程度に注湯して30秒蒸らす)して

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 こう(中心辺りでしばらくゆっくり穏やかに注湯)だよ。

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 あとは規定の量抽出されるまでに大体蒸らしを含めて3分以内になるような速度で注湯していく感じだよ。前述したとおり、微粉を除去してあると思いの外さっとお湯が落ちるのでちょっとゆっくりめでもいいのかもしれないね。

 これは余談だけど、古い豆は蒸らしの時点でまったく膨らまないので淹れにくさがあるよ。というのも、湯を注いでいるうちにだんだんと泡が立ってくるんだけど、その泡がいわゆる雑味になるから、それはサーバーに落ちないようにしたいんだ。膨らんだ豆を壁のように使ってその泡が縁に到達しないようにしてお湯を回しながら注ぎ込んでいくのが基本的な抽出動作になるのに、古い豆だとそれが上手くできないから困ってしまうんだ。

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 はい、できあがりー。普通だね。

 

5 おままごと

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――きゃっきゃ
「どうですかお味は?」
「わりとすっきりとしていて飲みやすいですねー。結構量があってもさらっといけそうです。そちらはいかがですか?」
「苦味がきつくなく、それでいて飲み応えもあります。じっくり飲めそうな味ですね」
「なるほどなるほどー。よーし私は甘いの好きだから砂糖どんどん入れちゃうぞ」
――うふふ

   おしまい

 

6 総括

 私にとってコーヒーのハンドドリップは儀式めいた何かです。

 道具を揃え、形式に則って粛々と手順を踏んでいく――そして淹れ上がったコーヒーをすぐ飲むことをせず、すべての道具を洗浄、清掃及び乾燥などさせ、ようやく席に着き落ち着いた頃には肝心と思われる成果物は少し冷めてしまっているということもままあります。
 しかしそれを良しとしている自分がいるということは、肝心なのは成果物ではなくてその過程であると多少なりとも考えているからだと思うのです。
 よく私は「ごっこ遊び」、「おままごと」などと称するのもこのためです。それらしい真似事ができれば、その行為そのものを嗜好すれば、コーヒー自体は飲めれば大丈夫くらいな副産物くらいなものなのかもしれません。それは、ひとりで飲むだけであって、誰かに振舞うことなどほぼないということも拍車をかけていましょう。
 コーヒーがとても好きだというところが出発点であればまた少し違ったのでしょうが、私はコーヒーを淹れるという行為に対する興味を端にしていますのでこんなことになっているというのも多分にありそうです。

 

 イヴの時間のさ……サミィがさ……可愛いじゃんよ……本当に本当に。